地元があるということ

ぼーさんは地元が北海道の田舎町にあり、奥さんもまた田舎町に地元を持っています。

 

お互いに就職を機に上京し、合コン異業種交流会で知り合いました。

結婚して迎えたはじめての夏休みでは、お互いの実家に遊びに行き、それぞれの親戚に挨拶をしましたが、皆一様に喜んでくれました。

生まれ育った町という安心感

家に帰りたくて仕方がない、実家がとても恋しくなるという、いわゆるホームシックにはかかったことがありませんが、夏休みや年末年始で地元、実家に帰省するとやはり心が落ち着きます。

小学校の通学路を散歩し、家の周りを散策し、空き地だったところにマンションが建っていたり、いつも目にしていたお店が変わっていたり、足繁く通ったお店が今でも変わらず営業したりするのを見て、心が癒されます。

生まれ育った地というのは言葉で言い表せない安心感を与えてくれます。

 

地元があるということ

私の両親は父親がサラリーマン、母親が専業主婦で、転勤による引越しが全くない家庭だったので、生まれも育ちもずっと北海道の田舎町です。

小学校や中学校で転校してくる友達、転校していく友達を見てきましたが、「転校なんか絶対にしてたまるか」と思っていました。

実際は子どもの意思に関係なく親の都合に左右されます。

 

親が転職をしたり、あるいは金融機関のような転居を伴う異動がごく当たり前にある家庭で育った方は地元と呼べる場所がなかったりしますよね。

育った場所に実家がないことも当然あるので、実家に帰省しても近所の光景が「・・・懐かしい!」とはならなかったりするわけです。

その人からしてみればそれが当たり前なので、地元と呼べるところがないからどうだと特別思うこともないと思いますが、ぼーさんは地元というものがあって幸せだなとふとしみじみと思うわけであります。

 

ぼーさんが今勤めている会社は、いわゆる転勤族に分類される引越しを伴う異動が当たり前に発生する職種です。

将来的にセミリタイアを志向してはいますが、将来子どもが生まれるまでに叶えられるかというと到底不可能です。

では子どもが小学校に就学するまでに叶えられるか?おそらくそれもNoでしょう。具体的な試算はしていませんが、養育費がかかると資産の増加スピードも一定緩やかになるはずです。

となると、今の会社を辞めない限り、将来生まれてくるぼーさんの子どもは転勤族として転校を繰り返し、地元と呼べる場所がなくなってしまうことになってしまいます。

 

基本的に自分が親に施してもらったこと・ものは、将来生まれてくる子どもにも同じように施したいと思うぼーさんですが、思いっきり真逆の軌跡を歩もうとしているわけです。

ごめんよ、我が子・・・

 

ただ、ぼーさんも奥さんも祖父母が地元に暮らしていたので、夏休みや冬休みで遠くに住んでるおじいちゃん/おばあちゃんに会いに行く!というイベントはありませんでした。日常的に会える距離なので、最低でも月に1回は元気な顔を見せていました。

 

関東圏では滅多に見ることのできない雪に触れたり、幼い頃から飛行機や新幹線に乗って旅行がてら祖父母に会いに行くという楽しみはできるはず。

我が子よ、許してくれ・・・